今回のurban potlatchは、映像人類学者ジャン ルーシュ(Jean Rouch)の1961年の作品「LaPyramide humaine(人間ピラミッド)」を上映します。ジャン ルーシュは1917年にパリで生まれ、マルセル モースの下で人類学を先攻し、土木技師としてアフリカのニジェールに赴任した後に、アフリカの人々の社会的現実と想像的世界観を記録する為に民族 誌映画を撮り始めました。2004年に交通事故で他界するまでに、ルーシュは120本ものアフリカに関する映画を撮り、また映像による人間社会の諸活動の 記録/保存/研究を行う映像人類学の分野を開拓しました。
「LaPyramide humaine」は、1961年に独立前のコートジヴォワールの首都アビジャンの高校を舞台に黒人グループと白人グループの青年達の交流と対立、その葛 藤を描いた作品です。ルーシュは、当時のコートジボワールの社会的現実としての人種差別、植民地主義というテーマを扱うと同時に、意図的に「二つの人種 間の交流」という映画的設定を現実社会に持ち込むことで、同じ教室を共にしながら異なる社会的現実を送る黒人/白人の若者達自身が、映画の虚構性を自覚し ながらも、撮影を通じて起こった出来事に対する反応や意識の変化を経験していくという、その予測不可能な状況そのものを記録しようと試みます。
日本であまり上映される機会の少ないルーシュの作品を通して、映画とドキュメンタリーの境界線のという映画的実験についてだけでなく、映画的想像力と現実 のせめぎ合いの中から生まれる社会変革への可能性ついて一緒に考えてみたいと思います。
ファシリテーター:江上賢一郎
日時 2010/8/14(土)
時間 18:00 start
料金 ワンドリンクオーダー
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